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マツダはなぜ、よみがえったのか?

マツダはなぜ、よみがえったのか?
宮本 喜一

日経BP社 2004-11-18
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極度の赤字によりフォードの資本下に入ることになったマツダの惨状と復活を書いたビジネス書。
マツダというのは、実は良い車を作り、技術力のある自動車メーカーなのである。しかし、マツダは常にイメージ戦略で失敗しつづけたために、びみょーな車メーカーとしてしか一般的には認知されていなかったと思う。それは今もか?
ただ、マツダの作った車で非情に評価が高いのがロードスターとRXー7。ただし、このふたつはスポーツカーであり、メーカーに確実な利益を落としてくれるドル箱ではない。フォード参加に入ったことで、実際RXー7の開発は凍結されたのだ。
しかし、マツダの現場は、世界中でマツダのみが実用化に成功しているロータリーエンジンを使ったRX-7が作りたい。RX-7が作りたくてマツダに入ってきた者がたくさんいるのだ。

本書は、そのRX-7を作りたい現場と、とにかく赤字を解消するために『経営』を優先するフォード上層陣との対立的な緊迫関係が、現場の発憤を呼び、4シーターのスポーツカーという類を見ないRX-8を作り出したのだと説く。
確かにそういう面はあると思う。思うが、実際はそんなに簡単なことじゃないだろうなぁ、と思う。
旧態依然とした日本企業の現場主義に、グローバルな視点を持った経営者が関わることで、対立的な緊迫関係により、今までより優れた『商品』が出来る。最近のビジネス書の、基本的な組立方だな、と思う。この作者の意図は、自分でも何度も言っているけど、この組立以上からは出ていない。
確かに、マツダの中で何が起こったのか、RX-8がどうやって出来たのかは良くわかるが、読後う~ん、と考え込んでしまう部分も多い。
はたして額面どおり受け取ってもいいものかどうかと。

現場は、ここで書いてある以上に大変なんじゃないかなぁ、とつい勘ぐってしまいたくなってしまう。う~ん、勘ぐりすぎかな。

ま、ロードスターも今年中にロールアウトらしいので、それは楽しみ。
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