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どうでもいい話なんだけど

【理由】より長く引用

作り話は波及して周囲に共鳴者を生み、また別のストーリーへとふくらんでゆく。その結果、そこに居もしなかった人間が居ることになり、交わされもしなかった会話が交わされる。ゲートを閉め、外の町から居住空間を切り離し、自分たちの望む雰囲気と環境だけを大切に、そしてかたくなに守り支えているつもりでも、幻影には勝つことができない。幻影を追い出すことはできない。石田直澄と二〇二五号室の中年女性に関する目撃証言の大半は、この種の幻影だった。しかし、それらの証言が語られた瞬間には、語り手にとってはそれが真実だったのだ。(中略)こうして幽霊が歩き回ることになる。

いわゆるブロガーと呼ばれる(自認している)人たちの気質というのは、何かしらの本来自分には関係ないトピックス(理由の場合は荒川一家四人殺し)に場合によっては作り話をこしらえてでも参加しようする人たちと近いのではないか。更新がしやすくトラックバック機能を装備していることが多いブログサービスの普及により、“ブロガー”という事件へ言及することの大義名分を手に入れた人たちによって、今まで近所で起こった大事件なんていう、ごくごくたまにしか起こりえなかったトピックスへの参加が、ブログ上では容易になったのだろう。(おそらく容易になったのは精神的障壁を乗り越えることが)

べつだんそのことが悪いとは思わないが、自分が話しているお話が、自分でも真実と信じ切っている作り話ではないかという自省は常に必要だ。そうでないと幽霊が歩き回る事態になるだろう。

と、書評などという、本来自分とは縁遠い作家や作品のことにあれこれ難癖つけている自分を自省して思う。

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