リンク先の評を見て、見よう見ようと思っていたロード・オブ・ウォーをようやった見ました。しかし、見ようと思ったのが1月。実際見たのが7月とは。
10日ぶりの更新でおそらく死にましたのだから、六ヶ月かかって映画一本ようやく見る私は、腐臭がしまくりです。
昔、自分は何かをすべきだ。って思ってたころの私なら、怒りなり、自分の情けなさなり、なんらかの憤りを覚えていたのだろうけど。ただ今の私は、普通におもしろいとだけ感じる人間になってしまいました。
なってしまいました、ではなくて、それは私の選択した結果なのですけどね。
![]() | カラシニコフII 松本 仁一 (2006/05/03) 朝日新聞社 この商品の詳細を見る |
カラシニコフの続編が出てたので、即買い。
今回は、中央アジアや南米に足を広げ、高い視点で語られています。
コロンビアで流通する中国製AKノリンコ。
AK(カラシニコフ)のライセンス生産はとっくに切れてて、正規に生産する権限があるのは、AKの開発者であるミハイル・カラシニコフ氏が所属するロシアの会社だけなのですが、各国とも無視して生産しているのが現状。中国でAKを生産しているのが北方工業公司で、アメリカの銃規制対策に開発したのが中国製AKノリンコ。アメリカが自動小銃の販売を禁じたため、自動連射機能を制限し、スポーツ用として売りだしているのがノリンコだ。が、コロンビアで使われているノリンコは、簡単な改造で自動連射機能が回復されており、通常のAKと何らかわりがない。ちなみに著者は北方工業公司に取材を申し込んだのだけど、なしのつぶてとのこと。
で、中国でせっせと作られたノリンコが銃に甘いアメリカにわたり、そこからコロンビアなどの南米へ密輸というルートということだ。ちなみに銃の代金の半分は麻薬というのが相場らしい。
ひどい話だが、さらにひどい話なのは、私がこの本を読んでもっとも感心を持ったのが、AKの開発者であるミハイル・カラシニコフ氏が、自分の開発した銃とそれが生み出した現状をどう思っているか、ということなのだ。襲われ少年兵にされる子どもたちや貧困のためゲリラに入りAKを手に人を撃つ人々より、技術に罪はあるのか、なんてどうでもいいことの方に興味がいってしまうのは、われながらひどい。