私は大学時代、バイトをほとんどせず親からの仕送りを主な収入として過ごしていました。
同期の人間にも仕送りなし、自分で生活費授業料を払っている人がいて、今時分この大学にそんな学生いるんだとたじろいで見てました。
親のお金でお気楽極楽な学生生活送っている自分を思い、彼に負い目というか、劣等感を感じていたんでしょうね。三流文系大学の気楽さで自分の好きなことばっかやって、まあ卒業後は地場企業に、なんて脳天気な毎日を送っていた私にしたら、あいた時間はバイトで稼ぎ、眠気を惜しんで講義に来る彼を見るだけで心苦しくなるものでした。
別に大学なのだから自分の好きなことをしてりゃいいはずだよなー、と自分に言い聞かせるものの、心は晴れません。もちろん、彼は苦学生オーラなんて出しておらず(学費うんぬんの話も他の人から聞いた)ごく普通に振る舞っているのですが。心苦しく思ってしまう私が誤っているのでしょう。
どうにか、お気楽に仕送り生活している自分を正当化しようと大学四年間頭を悩ましていたのですが、結局のところ、まあ人は人、オレはオレだし、などというどうでもいいところで折り合いをつけるくらいしか思いつきませんでした。
ま、たいしたことを思いつかなかったのは、もとが脳天気な頭をしているので、メシ食って寝ればたいていの不安を忘れてしまう当方の性格によるのでしょうが。